大阪は本町から心斎橋方面へ少し歩いた雑居ビルの一階にあるこちらに。ミシュランではビブグルマン、食べログでも百名店に選ばれたイタリアンのお店です。
店内はテーブル席が幾つかにカウンター席が5席ほど。私は相変わらずのぼっち飯だったのでカウンターに座りました。
何はともあれビール。イタリアのペローニというビールがドラフトで用意があったのでそちらを。爽やかでいかにも海外の暖かい国のビールという味わいです。
ビールを飲みながらメニューを吟味。卓上にメニューはありますが、カウンター上の黒板にもおすすめのメニューがあります。私は前菜2つ、パスタ1つ、メイン1つをオーダーしようと思ったのですが、それだと3人前ぐらいですと店員さんの指摘を受けたので前菜2つにパスタ1つに変えました。
まずはオリーブのフリット。オリーブで肉を巻いて揚げています。あつあつで正に前菜という位置付け。肉が思いの外みっちみちに詰まっており見た目より食べ応えがありました。
ビールを飲みきったのでピノネロとシャルドネのスパークリング。酸がすっきりして食事の始まりにぴったりです。ビール飲んでるけどまあそういう細かいことは気にしない。
鱈の白子をイカ墨を入れた衣で揚げたもの。白子自体も冬らしい濃厚さですが、衣のイカ墨と香味野菜のソースの相性が良いですねえ。思っているよりボリュームがあるのも嬉しい。
グラスワインは色々と種類がありそうだったので店員さんにお任せしました。こちらはヴェネツィアのガルガーネガ。香りはレモンなのに味わいは花を思わせる華やかさ。少し甘みも感じて酸味は弱い。香りと味わいに良い意味でギャップがありました。
2品終えて全然まだまだいけそうだったのでトリッパを追加で。トマトソースが真っ当で、ハチノスは丁寧に下処理されていて臭みは露ほどもありません。こういうトリッパが食べたいと思って頼んだそのものであり、こういうトリッパなら私は毎日食べたい。
ピエモンテのサンジョベーゼ。華やかさがあって程良い濃さ。人生とは真っ当なトマトソースと赤ワインさえあれば幸せなのでは無いかと思わせる説得力がありました。
パン。普通のパンですがお代わりをくれるのが嬉しい。
パスタは猪肉のラグーソースのバッパルデッレ。お皿が出た瞬間から美味しい事が約束された見た目ですが口に入れても正にそれ。肉がゴロゴロ入っていてそれだけでワインが飲めます。平打ちの麺もモチモチ。チーズの香りも良くこの一皿だけでワイン一本飲めちゃいそう。
ワインはピエモンテのメルロー、カベルネフラン、プティベルド、サンジョベーゼのブレンド。ボルドーっぽいけど花な感じがピエモンテ。ボルドーっぽいけどボルドーじゃない。と、私のメモには書いてありましたがよく分かりません。多分よく料理に合っていてテンション高かったんでしょう。
あまりにこのパスタが飲めるものだからすぐに飲み干してしまい、2杯目をオーダー。ピエモンテのガッティナーラです。むちゃ美味しいブルゴーニュルージュという感じで華やかさもあってタンニンもあって酸味も穏やか。幸せや。
という事で以上で14000円くらい。感覚的にこのぐらいかなあと思ったところドンピシャでした。自分の胃袋を信じてメインを頼めば良かったな。
正に北イタリアの肉料理を中心としたトラットリアでした。どの料理もこういうのが食べたくて来たんだよと思わずシェフと握手したくなる様な料理であり、あれも食べたいこれも食べたいとメニュー表を眺めるだけで楽しくなりました。
シェフとお弟子さん?とサービスの方の3名体制ですが、連携もお見事であり全くストレスを感じませんでした。入店時間もグループの数もバラバラでアラカルトは結構大変だと思うのですが、料理の手際も素晴らしく良いし、サービスの方の気遣いなどもあって、見ているだけで楽しい空間でした。
ワインもイタリアで、しかもピエモンテ中心の北イタリアで揃えてるのも良いですね。サービスの方はソムリエなんだろうなあ。お任せしてグラスを何杯もガブガブ飲むのも良し、複数人なら相談してボトルを開けるのも良し。
このお店いる間、ここは良いお店だなあとずっと思っていました。料理が美味しくて、お酒も美味しくて、活気があって。高級店の凛とした感じも好きですが、やっぱり私はこういうお店が好きなんだなと。お店に来る人がみんな満足して帰るのが良くわかるんですよね。1人客の私でもそうですし、きっと家族や友人と来たら、美味しかったねーなんて笑って話しながら帰る光景が目に浮かぶ様なお店です。
メインを食べ損ねたので次も必ず来ます。ご馳走様でした。
タヴェルネッタ・ダ・キタヤマ
06-6251-3376
大阪府大阪市中央区北久宝寺町4-3-12 小原第五ビル 1F
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270106/27070237/