美瑛から車を走らせること5時間弱。羊蹄山の麓、真狩村までやって来ました。ビブレと同じ会社が経営するオーベルジュです。こちらもミシュラン一つ星。以前にも一度来た事があります。
レストラン内はかなり大箱で窓も大きく木の温もりが感じられます。ビブレもそうなのですが空間作りが上手ですね。ここでウェディングでもしたらすごく良さそう。
まずはシャンパーニュ。朝から運転だけでほぼ運動していませんがお腹は減る。故に美味しい。ていうかシャンパーニュはお腹いっぱいでも美味しい。
かぼちゃのスープ。濃厚というよりはカボチャ本来の甘さを塩とスパイスで際立たせたもの。美味しいなあ。お腹減ったなあ。
パンはオーソドックスなバゲットであり、ソースを拭うのにちょうど良いものでした。
お次は白菜のソテー。なるほど、シンプルですが少し発酵させているのか酸味とバターの香りが心地良い。単純な白菜がこうなるのかと驚きがありました。
ワインはボトルで。こちらのお店はアルザスのラインナップが割と多いのが特徴的。ソムリエの方と相談して2013年のリースリングを。思いの外強い酸でしたが慣れて来るとアリ。香りは熟成したリースリングそのものでした。
スペシャリテの野菜に鮑、穴子のフリット、毛蟹のなんやかんや、フォアグラ。まず持って野菜が心から美味しい。何というか野菜の味の輪郭が濃いんですよね。リースリングともぴったんこ。
牛肉のソーセージ、生ハムとカマンベールチーズ。ビブレにしろこの系列はシャルキュリトリーが抜群に美味しいですね。牛肉のソーセージというのも珍しいですが、豚肉にはない肉の深みがあってむちゃんこ美味しかった。
お魚はアイナメのソテー。皮目がかなりしっかりバリっと揚げ焼きに近く焼かれておりバターの香りも良い。こう言うクラシックなフレンチが好き。
グラニテでお口をリセット。
さてお肉のメインは野生の真鴨。予約の時にこの時期は野生の真鴨ですよーと仰っていたので楽しみにしていましたが、流石とも言うべき味わい。とにかく肉の弾力が強く、咀嚼の度に濃い血の味が滲み出て来ます。これぞ正にジビエ。私は鴨が好きで選べるのであれば大体鴨を選ぶのですがトップクラス。ベックのシャラン鴨の次に美味しかった。
ここで何と〆のご飯。カレー風味の何かが乗っています。美味しいだけにもっと食べたくなりました。炭水化物は別腹。
デセールはモンブランとアイスクリーム。しっかり甘く、きっちり最後のスペースを埋めていきました。
やっぱり私はフレンチが好きだ、と何度も確認する様な素晴らしい料理でした。北海道の食材を使いながら王道を行くフレンチであり、そのどれもがちゃんと美味しい。こういうのってある様でそんなに無くて、食事としてとても満足出来るものでした。
サービスも素晴らしいですね。ソムリエの方?の声の掛け方や距離感の取り方が素晴らしい。そっと隣にいる様で嫌らしさが全然無い。変な例えですが、森本レオのナレーションみたいでした。
私はビブレよりこちらの方が好きだなあ。ビブレはコンセプチュアルで印象的なのですが、単純に料理として切り取るとこちらの方が全然美味しい。そしてサービスも完璧。そういう意味でも私はちゃんとしたフレンチのお店が好きなんだと再確認出来ました。
この雰囲気、この料理、そしてこのサービスを、北海道の地方で頂けるという経験は何物にも変え難い。真狩村には普通は行く事は無いと思いますが、このお店に来るために行く価値がある。
私もまた来ます。御馳走様でした。
レストラン・マッカリーナ
0136-48-2100
北海道虻田郡真狩村緑岡172-3
https://tabelog.com/hokkaido/A0106/A010603/1000235/