前日に続き高知でイタリアン。今宵もゴエミヨ掲載店です。
高知駅から鈍行に揺られること50分弱。更にそこから歩いて30分ほどかかりました。お店は田んぼの中にあります。
どれぐらいかと言うとこんな感じです。真ん中の明かりが灯っているのがこちらのお店です。これだろうなと思ったらこれでした。他に何もない。
店内はテーブル席が4席ほど。ご夫婦とサービスの女性の3人体制です。
まずは土佐のクラフトビール。文旦が入ってるそうですが柑橘感はあまり感じられません。とは言え単純に美味しかったのでOKです。
今日のメニュー。1万円のコースでお願いしました。
グリッシーニ。いつもそうなんですけどすぐ食べ切ってしまって寂しい。私は犬だったら待てと言われても待てないタイプなのです。
横輪(鮪の稚魚)、枝豆にパプリカのソース。ボッタルガ(カラスミ)がかかっていて塩気がちょうど良いですね。素材そのものという感じで美味しい。
続いてはカンパチに焼き茄子。文旦のさっぱり感と焼き茄子の香り、そこにもったりしたソースのバランスがグッド。カンパチもさっぱりしているのですがしっかりとしたボリュームがあるので食べ応えがあります。
ワインはグラスも種類が豊富なのでペアリングでお願いする事に。まずはドイツのシャルドネ。綺麗な酸で良く合います。
カチュッコ。魚介のトマトスープです。蛸と魚介の旨味がよくスープに出ており、はっきりとしたトマトの味わい。これを不味いと言う人は世の中に居ないであろう。
ロワールのロゼ。割とロゼにしてはしっかりとしたボディであり、トマトスープにも負けてません。
パン。普通のパンですが割にしっかりしたソースなのでこれぐらいでOKです。
鹿とリンゴの酢漬け、イチヂクにゴルゴンゾーラのソース。酸味、甘味、チーズの癖、鹿肉の血と複雑な構成。欲を言えば酢がもう少し弱く、血の味が強ければ良かったですが、この組み合わせ自体は良かった。
北イタリアのシャルドネとソーヴィニヨンブランのオレンジワイン。複雑な味わいがよく料理に合います。シャルドネとソーヴィニヨンブランて珍しいな。
春菊のリゾットに伊勢海老がドーン。これは単刀直入に美味しいですね。意外性は無いですが分かりやすい味と伊勢海老をたっぷり食べれて満足満足。
小布施のメルロー。たまたま先週家で飲んだやつです。好き。
近くで取れた小麦を使った自家製のタヤリン。生のマッシュルームとミモレットチーズをかけています。これも字面通りの味わいで単刀直入に美味しい。大盛りにしてくれたのも嬉しい。パスタはこうで無くちゃ。
バルベーラ。ミモレットとバルベーラのコンビネーションが良き。
黒毛和牛のロースト。ソースは牛蒡とマルセラです。ちょっと肉の旨味が弱いかなと言う気がしますがソースはグッド。
バローロ。この田舎のこのサイズ感のお店でバローロをグラスで出してくれるのは嬉しいですね。好きですバローロ。
デザートは栗とヘーゼルナッツのアイス。これはめちゃくちゃ美味しいですね。ヘーゼルナッツのアイスの香りがとにかく良い。しっかりとした甘さでボリュームもある。このボリュームにしっかりとした甘さ。シェフはデザートが得意に違いない。
最後はコーヒーにお茶菓子。やっぱりお茶菓子も美味しい。デザートだけでもやってけるレベルです。
以上でコースにビール一杯とグラスワイン6杯で17000円ぐらい。良いですね。かなりしっかり飲みましたし。
良いお店でした。意外性はあまり無く、見た目や素材通りの味わいでしたが、素直な味わいなので誰でも楽しめる料理達だなという印象です。お店の作りや雰囲気もアットホームであり、都会から離れてこういうお店がやりたかったんだろうなあと言うのが良く伝わりました。
素材も地元のものが多く、高知らしく魚介類が多かったのも良いですね。割にしっかりしたボリュームもあり、結構食べる方の私でも満足しました。あとデザートが美味しかった。やはり終わりよければすべて良しなのである。
ペアリングも意外性は無いものの、真っ当な合わせ方であり、それもお店の印象と外れていません。サービスも温かく、私が結構飲むからかシェフ自らワインをサーブしに来てくれたりと距離感の近さが良いですね。
洗練されて意外性があって記憶に残って、というのとは少し違いますが、ここでしか味わえない空気感というものがあって、リラックス出来ました。食事をしに行くだけで無く、この空気感を味わう為に行くのもアリだと思います。御馳走様でした。
自然イタリア料理 ダ ゼロ
0889-20-9603
高知県高岡郡佐川町丙3051
https://tabelog.com/kochi/A3903/A390302/39007022/