高知市内、はりまや橋の交差点から少し入ったこちらにお邪魔しました。ジャンルとしては一応イタリアンになるのでしょうか。ゴエミヨ2021で2トックを獲得しています。
高知県も緊急事態措置によりアルコール提供無しという状況で泣く泣くアルコール無しです。徳島からロードバイクでこの暑い中160kmも走ったのにビールも飲めないとは、これまでで1番コロナを憎んだ瞬間です。
という事でノンアルコールビールでお茶を濁す。雰囲気的にはちょっと満たされる自分がいなくも無い。ノンアルコールビールってよく出来てますね。
まずは菊芋のチップスに北海道の雲丹を載せたもの。菊芋の香りが良いですね。雲丹の必要性はそこまでありませんでしたが単純に美味しい。ああ、酒が飲みたい。
島根の特大の岩牡蠣。この夏はよく岩牡蠣を食べました。この泡泡がヨーグルトと柑橘のソースなのですがこれが秀逸。牡蠣のミルキーさと生臭さを消す素晴らしいソースです。牡蠣を食べると言っても実にバラエティに富んだ食べ方があるものです。
鮎は餅米を砕いたものでフリットにしました。お、美味い。ハーブとマヨネーズ?のソースがアクセントになっています。ああ、酒が飲みたい。
鱸をムニエルしたもの?に枝豆のソース。ちょっとソースの方向性が似通い過ぎてるかなあ。ヨーグルトとかマヨネーズとか、シンプルな素材にこういうソースが好きなんでしょうがもうちょっと変化があっても良いかな。
ハーブと野菜にホエーソースを。これ、カセントと同じ様なやつです。どうやらこちらのシェフはカセントにもいた様でオマージュと言っても良いのかな。ホエーソースに仄かにスパイスの香りが心地よい。上にはハーブ、下には根菜でボリュームもそこそこあるのもカセントと同じであり、つまりは美味いのである。カセントよりもホエーの香りが強かったのが印象的でした。あとパンとめちゃ合う。ああ、酒が飲みたい。
パスタは愛媛の剣先イカとイカ墨のパスタ。ケッパーとネギが入ってるのが面白いですねえ。見た目通りはっきりした味わいであり、イカ墨パスタ好きの私も満足。しかしお察しの通りむちゃくちゃ酒が飲みたくなる味わいであり、つくづく酒が飲めないのが惜しい。
メインは鴨。これは焼きナスのピューレをつけるアイディアが斬新でありですね。鴨の香りと茄子って合うんだなあ。鴨自体の味わいは普通ですが、火入れは完璧でありこの辺もカセント感があります。うう、ピノが飲みたいよお。
最後はシャーベット。レモングラスの香りが爽やかです。
コーヒーで御馳走様でした。
お会計は9000円弱。うおー安いなあ。お酒を飲まなかったとは言え、ノンアルコールビール2杯でコースでこれですか。なんかもう大都市で料理だけで2万も3万もかけるのがアホらしい。
シンプルに見えてひと工夫、ふた工夫があり楽しめました。伺う前の写真の印象からは素材の味を全面に出したも素朴な味かと思いきや、意外にもしっかりした味付けだったのも私的に好ポイント。故にお酒と合わせて飲みたかった。なんぼほど言うねん。
シェフはカセント出身らしいのですが、そういうのが良くわかる料理でした。とは言えこちらはもっとフレンチやイタリアンよりで創作気味でボリュームも少し控えめ。全く別物として捉えて伺った方が良いでしょう。
店内は洗練されていて静か。私1人だったからかテンポも良く、素直に楽しめました。こねくり回さず、かと言ってシンプル過ぎないのが良かった。ちょっとソースの方向性が似通っていたのが気になりましたが、その辺の変化が出て来ればもっと良くなりそうです。
シェフは黙々と料理を作っていたので、おしゃべりさんは不満かも知れませんが、私は無駄口を叩くタイプでは無いのでかえって心地よかった。
このレベルの料理をこの値段で頂けるのは素晴らしい以外の何物でもありません。高知に来たら旅程に組み込むべきお店の一つです。私も次はお酒が飲める時に伺おうと思います。御馳走様でした。
アンナータ
088-821-7222
高知県高知市南はりまや町1-17-23 MPビル 2F
https://tabelog.com/kochi/A3901/A390101/39007166/