サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

北陸のポテンシャルとは底知れぬのでは無いか

7月の4連休は北陸に行きました。北陸に来るのは昨年1月以来(レヴォは除く)です。


私の旅はロードバイクと共にある為、どうしても西日本に偏ってしまいます。というのも冬場は東北以北や日本海側は走れない為、どうしても西日本に偏ってしまうんですね。しかも行けば行くほど魅力的になってしまい繰り返し行くようになってしまうのも足が遠のいた原因でした。


しかし今回の北陸の旅は素晴らしかった。4日間見事な晴天だった事もありますが、3日間の夕食全てが素晴らしかったことが主たる要因です。今回を機会に自らを悔い改めもっと北陸に行こうと決意しました。

 

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1日目のお料理ふじ居富山駅から路面電車で30分ほど行った港沿いにありますが、まず外観が屋敷でもはや一歩踏み入れるのが躊躇われる程。

入口を抜け、戸を開けると男性が正座で「お待ちしておりました」の一言。そして中庭を抜け、メインダイニングのカウンターからは見事な庭。ここまで立派なお店はそうはありません。あのお兄さんはいつから正座してたのだろうか。

 

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そして料理も素晴らしかった。素材を活かすとは言いますが色々な表現があり、正にそれがこの3つの夕食で感じた事ですが、和食の素晴らしさを感じさせてくれました。華やかだけど、奥ゆかしく、何より素材の良さが際立ちます。和食ってこういうものを言うんだなと改めて思いました。海外からVIPが来て北陸に行く事になれば真っ先に伺いたいお店です。京都でもここまでのお店は中々無いし、何よりちゃんと美味しい。

 

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能登半島も素晴らしい所でした。まず景色がとても良い。海は綺麗で緑が映え、正に今実りを付けつつある穂がいつまでも綺麗に広がっていました。起伏が比較的少なかったのもロードバイクで旅をする私には嬉しい。日本各地の色々な海岸線を走ってきましたが、北海道やしまなみ海道といった名だたる景勝地にも負けない素晴らしい景色でした。

 

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そんな能登半島の中心、輪島にあるラトリエドゥノト。私の理想とするフレンチがそこにはありました。日本という豊かな土地や海から生まれる食材をベースにしながら、あくまでフレンチを貫く姿勢。趣のある街並に溶け込む外観から、素敵なアプローチ。雰囲気は完全に和で、使ってる食材も和なのに、味は完全にフレンチなのです。食事の後、少しだけシェフと話しましたが、本当はこれが私の求めている日本のフレンチだと握手をしたかった。それぐらい好きなお店でした。


帰り道の花火の匂い、海からの涼しい風、風鈴の音、満月、それでも輝く星達。全てが奇跡の様に美しかった。日本が日本たる所以をそこには感じました。それも、日本の食材を使い、それを活かしながら正統的なフレンチを作るこの店があったからでしょう。この上なく贅沢な時間でした。

 

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輪島から海岸線を走り金沢へ。元々東京に住んでいた私からすると、北陸新幹線が開通してから金沢は本当に近くなりました。その一方で都内から大量に人が押し寄せ、インバウンドも重なり、悪い意味で観光地化が激しかったイメージです。美味しいお店は幾つもありますが、インフレ気味に価格は上がり、希少性が増した事によって客層も悪い、近年の金沢にはそんなイメージを持っていました。

 

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が、今回のお店は素晴らしかった。そんな金沢の、モダンフレンチというかフュージョンっぽい料理、ミシュラン二つ星を取ったばかりと、客層が悪くて大して美味しくないお店の満貫というイメージで伺いましたが、そんな偏見を持っていた自分を責めたくなりました。

 

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五感を刺激し、見た目と口入れる瞬間、食べている間と見事に印象が変わる料理でした。私はこういう豊かな料理がとても好きなのですが、そんな私の好みドンピシャなお店でした。ボリュームも結構あるのも良い。大抵こういうお店は術にハマるというか素材に囚われ過ぎたり、気を衒い過ぎて何食べてるんだかよく分からなくなるのですが、そんな事が一切無かった。

 

 

今まで北陸には秋と冬しか来たことがありませんでした。どうしても魚のイメージが強いので冬の方が美味しいんじゃないかという気持ちが抜けませんでした。しかしそんなことは全くない。しかもフレンチだけでこんなに振り幅が大きい。私の様なフレンチ大好き人間にとっては理想的な所なのかもしれません。何より安い。これ大事。

 

次はいつ行こうか。また一つ好きな所が増えてしまいました。何と人生とは短いのか。次は秋かな。北陸、良いですよ。もっともっと知らない北陸を知りたい、そう思う旅でした。