サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

ラトリエ・ドゥ・ノト-輪島

能登半島輪島市にあるこちらに。ミシュラン一つ星です。


輪島の中心街から一本ずれた路地にあります。昔は長屋だったのかな。看板が小さく普通の家屋っぽいので少し分かりにくいかも知れません。


入口を入ると思いがけずステキなアプローチ。中庭もあり古民家をレストランに改築した感じでかっちょいい。外見からは想像出来ないステキなインテリアでテンションが上がります。

 

f:id:leglutton:20210803065538j:image


まずはビールから。中瓶で800円です。フレンチだろうと最近はライド後はビールを飲む様にしてます。だって美味しいんだもん。あとがぶ飲み出来る。貧乏性なのでシャンパーニュがぶ飲み出来ないのです。

 

f:id:leglutton:20210803065553j:image


トップバッターは虹鱒とホッケ。クレープで巻いて頂きます。なにこれむちゃんこ美味しいんですけど。虹鱒の香りとクリームチーズがマッチ。それだけならまだありそうですが、ホッケも加えて更にクレープに巻かせて食べるというアイディアが良いですね。

 

f:id:leglutton:20210803065605j:image


パンが美味い。しみじみとした美味しさに地元のバターが秀逸。

 

f:id:leglutton:20210803065619j:image


トマトのガスパチョ。ピーマンのムースに甘海老とバイ貝も。ガスパチョに海老の出汁が入っていて思わず香りにびっくり。キュウリの食感のアクセントも良く、そもそものトマトも美味しい。思っていたよりちゃんとフレンチで攻めて来るぞ。少し姿勢を正します。

 

f:id:leglutton:20210803065632j:image


岩牡蠣。鳥の出汁をかけてあるらしく、濃厚なミルクに鳥の出汁がマッチ。面白いなあ。下にはもずくもあり、海なのに、肉の香りがあります。不思議だけどこれが美味しい。

 

f:id:leglutton:20210803065647j:image


ワインへ移行。グラスは白はソーヴィニヨンブラン、赤はピノカベルネ、マルベックのみ。ボトルのリストも拝見しましたがピンと来なかったので、まずはシャンパーニュにする事にしました。ちょっと酸が強かったかな。

 

f:id:leglutton:20210803065705j:image


輪島の河豚にサザエと茄子。河豚の強い弾力にサザエの海の香り、茄子の味、これら素材が美味しいのは勿論、青ネギのソースも主張し過ぎず、かと言って香りで上手く纏めてます。ここのシェフすごいぞ。素材コンシャスなのに、ストレートなフレンチやん。


写真は失念しましたが、ロワールのソーヴィニヨンブラン。香りが華やかで割に良い。ワインも良いと気分がアガッてきます。

 

f:id:leglutton:20210803065726j:image


牡丹海老にビーツのソース。そこに鳥の頭で取った出汁をかけて。字面じゃ分からないですが、これもドがつくフレンチ。鳥のスープがなければあっさりして和食みたいになる所をスープでフレンチにしてます。ビーツの甘さと鳥の出汁、海老の甘さがマッチ。すげえなあ。まじで美味しいぞ。

 

f:id:leglutton:20210803065740j:image


鮑にアスパラガス、蛤の出汁の泡泡。これもやはり和食みたいですが蕪のソースが完全にフレンチです。美味しいねえ。1人で完全にテンション上がってます。

 

f:id:leglutton:20210803065754j:image

 

平目のムニエルにイカ墨のリゾット、ソースはトマトです。平目のムニエルからバターのしっかりとした香りとむちっとした食感。トマトとイカ墨の香りとの相性も良い。ああ、美味しい。さっきから美味しいしか言ってないですが本当に美味しい。

 

f:id:leglutton:20210803065808j:image


パンも美味しいんだよなあ。自分で作ってるんだよなあ、多分。すげえなあ。

 

f:id:leglutton:20210803065820j:image


お口直しはイタドリを使ったグラニテ。ライムみたいでさっぱり。

 

f:id:leglutton:20210803065840j:image
f:id:leglutton:20210803065837j:image


肉料理のメインは穴水の子牛をカツレツにしたもの。メイン2つはイタリアンに寄せてるんですね。柔らかく咀嚼の度に子牛のミルキーな香りが漂います。ソースも真っ当。カツレツってところが良い。

 

f:id:leglutton:20210803065901j:image


メインに合わせてボルドーカベルネ。種類は少ないだけでワイン自体は悪くない。

 

f:id:leglutton:20210803065917j:image


デセールは牛乳のソルベにクレームブリュレ、そこにメロンです。メロンがしっかり甘い。そして密かに潜んだマカダミアナッツがとても良いアクセントになっていてセンスを感じます。デセールまでフレンチしてるなあ。

 

f:id:leglutton:20210803065942j:image
f:id:leglutton:20210803065939j:image


コーヒーとお茶菓子で御馳走様でした。


以上、10000円のコース一通りにビール、シャンパーニュ、ワイングラス2杯で17000円でした。なんやこれ。価格崩壊かよ。この値段でこんなしっかりしたフレンチ食べれるとは輪島の奇跡です。

 


この日は寝不足+二日酔いからの120km走ったので体調がイマイチでしたが、そんなことは関係ないほど美味しい料理でした。地元に拘り、素材の良さが光りましたが、根本的に真っ当なフレンチでした。


ここまでちゃんと美味しいフレンチってなかなか無いんですよね。どの料理も全く外さない。なのに食材は旬の地元のもの。この輪島でやる意味がありながら、フレンチという骨格があるのでブレません。


その土地の素材を活かしたフレンチ、イタリアンというのは日本にも数多ありますが、ここまで骨格がしっかりしたフレンチは初めてかも。日式フレンチとも言うべきか、私が描く日本でやるフレンチとしての理想型の様なお店でした。このお店に来る為にここ輪島まで来る意味がある。


欲を言えばワインがもう少し良くなるとかなり良い。もっとグラスのラインナップ増やしてペアリング的な事を楽しめると良いのだけれど。中々難しいのかな。


店を出て少しシェフとお話する機会がありました。今はちゃんとしたフレンチの気分らしいのですが、気分が変わったら変わるかもと。それはそれで食べてみたい。もう少し高いコースもありますし、そうなったらどんな料理が出てくるのだろう、今からもうワクワクしてしまいました。

 

 

帰り道、通りの外れにある長屋の前で子供達が花火していました。風鈴の音も聞こえます。空を見上げると満月の夜と無数の星。そして海と緑の匂い。ああ、日本の夏だな。良い街だ、輪島。雰囲気がある。


私が好き好んで辺境のレストランばかり行くのは星空を見たいからかもしれません。心の底から満たされて、都会ではまず見れない星空を眺めながら帰る。ヴィラデルニード以来この帰り道が好きになりました。


私の理想に限りなく近いお店。また必ず行きます。御馳走様でした。

 

 

ラトリエ・ドゥ・ノト
0768-23-4488
石川県輪島市河井町4-142
https://tabelog.com/ishikawa/A1704/A170401/17009200/