サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

御料理ふじ居-富山

北陸に来たのは1年半振り。随分ご無沙汰になってしまいました。そんな今回はこちらに。ミシュラン二つ星です。

 

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富山駅から路面電車で30分程。海沿いの岩瀬浜というエリアにあります。昔ながらのお屋敷が連なるエリアでも一際大きいお屋敷がこちらのお店。あまりに立派な門構なので「まじかよここかよ」と独り言を呟いてしまいました。


暖簾をくぐると大きな庭のアプローチ。個室でしょうか、全面ガラス張りの部屋があり、そこで会食してるのが丸見えでした。でもお庭見えて良いな、あの部屋。

 

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まずは白湯で胃を温めます。

 

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メニュー。今気づきましたけどQRコードが付いていて現代的。

 

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ビール。うだるような暑さになってきてビールが殊更美味しい。


ビールを持ってきてくれた男性ですが、最初お店の戸を開くと四つ指ついて正座でお出迎えして下さいました。店内も庭が全面に見えるゆとりのあるカウンター席でありむちゃかっこいい。なんだかすごい所に来てしまった。私は久々に故郷へ帰った大名の気分です。

 

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トップバッターは長芋の羊羹と雲丹。長芋の味は控えめであり、雲丹もさっぱり。手始めとしては良いスタートです。

 

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ちなみにこんな感じ。カウンターは6席ぐらいでしょうか。夜だったのでライトアップされて綺麗。新生成生も凄かったですが、こちらは更に一回り豪華というかガチ屋敷です。ここまで外装、内装でテンション上がるお店も珍しい。海外のゲストとか連れてきたらむちゃ喜びそう。

 

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鱧、潤菜、蕗のお椀。鱧が美味しいですねえ。鱧ってそんなに美味しいと思わないのですがこれは美味しかった。蕗と潤菜も夏らしい爽やかな味わいです。


いつも通りビールを秒で飲んだので日本酒へ。地元のお酒、萬寿泉推しであり、値段帯も1合1000円から5000円ぐらいのものまで、すんごい種類があります。女将さんが結構詳しそうだったので分からない人は素直に聞きましょう。

 

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私はただの酒飲みなのでまずは純米から。盃がむちゃカラフルで綺麗。海外の方だけで無く、ギャルを連れてきてもテンション上がる事間違いなしです。

 

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輪島の毛蟹。甘い身に橙のジュレがよく合いますねえ。ボリュームもあり、さっぱりなのに食べ応えもあると言う見事な二刀流です。

 

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キジハタは新湊でとれたもの。魚自体は夏という事もありまあまあという感じでしたが、薬味がちゃんと薬味していてこれだけで酒が飲めそう。薬味がしっかりと香るお店って意外と無いから嬉しい。

 

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やっぱり萬寿泉。麹を通常の2倍使っているらしく、甘い香りと癖のある味わい。人は選びそうですが私は好き。ちなみに半合で頼んでます。

 

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笹の葉を練り込んだ冷麦。本当に笹の葉の香りがするんですがこれが夏っぽくて良いですね。偶然か癖のある日本酒の香りとも合っています。

 

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八寸は豪華なプレゼンテーション。デカい八寸は御料理貴船銀座しのはらみたいです。穴子、鮑といった豪華な食材にちりめんピーマンと言ったラインナップ。ああ、酒が飲める。

 

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神通川の鮎。燻されて来ます。2匹出しという所もしのはら以来。個体は小さ目ですが、味が濃く、特に頭の苦みがとても良い。鮎さん、ありがとな。


写真を失念しましたが、限定大吟醸を。熱燗をオススメされたのでそちらで。大吟醸らしい豊潤な香り。

 

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鮑。極めてシンプルでありしっかりと出汁が出ています。

 

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福井の吉川茄子。なんなんじゃこれは。茄子の香りが半端じゃない。煮浸しでここまで素晴らしい茄子の香りは初めてです。この茄子を目当てに来られるお客さんもいらっしゃると仰っていて、ホンマかいなと思ってましたがホンマでした。肉とも互角に戦えます。


私以外には還暦を過ぎたっぽい初老の3人の男性がいらっしゃったのですが、すげえ楽しそうに話して、サクッと帰っていかれました。話の内容的にどうやら大学時代の同級生らしく、昔からこうだったんだろうなと何だか微笑ましくなりました。私も久々に大学時代の友達に会いたい。新橋のやっすいもつ焼き屋であいも変わらず馬鹿みたいな話がしたい。コロナなんかさっさと終われば良いのに。

 

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その隣のお客さんが飲んでいた萬寿泉のプラチナ。1合で2000円超えと結構な値段がしますが、確かにこれは香りが凄い。ワイングラスで頂きましたが、確かにその方が良いというぐらいの香りの凄さ。

 

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さて、〆はとうもろこしご飯。ビッチビチにとうもろこしが入っています。しかも量がすごい。余ったらお待たせにしてくれるのですが、私は三杯も食べたのに、そこら辺の海苔弁より多いお待たせでした。気前が良いというのは良いことだ。

 

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とうもろこしの香りと甘さ、ご飯は少し塩をかけてあり、間違いの無い美味しさ。

 

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漬物の茄子と味噌汁も美味い。ああ、幸せ。

 

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毎回とうもろこしが乗ってくるあたり如何にビッチビチに入ってたか分かるでしょう。一本近く入ってたんちゃうかな。

 

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甘味は先程のプラチナを使ったアイス。米の香りが凄い。贅沢やなあ。

 

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羊羹。あずきそのものの味わいであり、あずき好きの私は大変に満足しました。

 

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抹茶で御馳走様でした。

 

以上、コースにビール小瓶で一本、日本酒半合を4杯でお会計は29000円弱。うわーこれは安い。この雰囲気、料理で3万以下ですか。東京なら倍は間違い無くします。

 


全体の構成がとても良かった。夏を感じながら、抑揚があって、クレッシェンド気味に上げていきます。食材に対してのテーマが明確で、何をどう食べさせたいかがよく分かる料理でした。そういう料理は食べてて楽しい。


雰囲気は私がこれまで訪れた和食店の中でもトップです。ゆとりのある空間、接待でも絶対外さないサービス、富山の食材を食べさせたいという明確な意図、欠点を探すのが難しいほど。オーソドックスではありますが、全てが高得点。


地方のお店らしい地元の食材を使うのは勿論のこと、それをここまでストーリーとして仕上げて、それでいて華やかさもあって、何よりしっかり美味しいというお店は中々ありません。全体のテーマが極めて明確で1ミリもブレない。非常に印象的なお店でした。


お店を出て趣のある道をゆっくり歩く。何と満たされた1日なのか。また必ず来ます。御馳走様でした。

 

 

御料理ふじ居
050-5596-2607
富山県富山市東岩瀬町93
https://tabelog.com/toyama/A1601/A160101/16005789/