サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

ひら田-唐津

唐津に来たのは昨年8月以来2回目です。今回は和食を食べようとこちらにお邪魔しました。何でも京都の三つ星、美山荘ご出身のご夫婦がやられているお店との事で期待に胸が高まります。ミシュラン一つ星。


お店はカウンターが6席ほどに、奥にテーブル席が一つと言った所。旦那さんが調理し、奥様がサービスの2人体制です。


まずはビール。GW中毎日100km以上走って渇いた身体をビールで潤す日々。私が億万長者になったら全国一周しながらこんな風に毎日美味しいビール飲んで各地の美味しいものを食べて回りたい。

 

f:id:leglutton:20210529080134j:image


トップバッターはゼンマイ、空豆、大根、鳥貝に酢味噌をかけたもの。素朴ながら香りの組み合わせが面白い。

 

f:id:leglutton:20210529080153j:image


お椀は鱧と枝豆豆腐。出汁が見た目のまま透き通る様で体にスッーと染み込んで行く様です。あと鱧がすげえ美味かった。

 

f:id:leglutton:20210529080212j:image


鯛の昆布締め。上手く聞き取れなかったのですが何とかという酢が美味しく、鯛自体の旨味も濃いものでした。

 

f:id:leglutton:20210529080226j:image


日本酒を幾つか頂きましたが奥様がお詳しい様でお任せでもいけます。隣のご家族はワインを飲んでいたりと日本酒でもワインでも結構ありそうです。

 

f:id:leglutton:20210529080241j:image


焼き物は甘鯛。出てきた時から甘鯛の香りがプンプン。酒粕に漬けられているのか、とにかく甘鯛の香りが濃厚で味も濃い。そうむちゃくちゃに酒に合います。今まででNo. 1の甘鯛の焼き物だったかも知れません。

 

f:id:leglutton:20210529080257j:image


よもぎの団子に筍とゼンマイ。全て地元の山で取ってきたものとの事。素朴な見た目ですが、びっくりするほどよもぎの香りがします。筍も密度が高く、甘い。おな腹が減っていてがっつり食べたい私でも充分に満足させる一皿でした。


お隣のご家族がルイジャドのシャルドネを飲んでいるらしく、20代前半と思わしき娘さんが「ワインとか全然分からない」と言いながら、「セメダインの香りがする」「サトウキビを噛んだ様な甘さ」と言っていてポテンシャルの高さにびっくり。こういうのって昔から良いものに触れて来ないと分からないんだよなあ。私の様な日々松屋吉野家という人間からすると超絶羨ましくなりました。

 

f:id:leglutton:20210529080409j:image


天ぷらはタラの芽と足赤海老、白子。これも揚げ方どうこうより素材そのものが大変に美味しい。海老と白子に目が行きがちですが、タラの芽のはっとした苦さが印象に残りました。

 

f:id:leglutton:20210529080427j:image


これ木の芽と玉味噌なんです。もはや永遠に酒を飲ますかの様な味わい。これフレンチのソースにしたいなあ。肉にも魚にも合うだろうし。私もシャルドネ飲みたくなって来た。

 

f:id:leglutton:20210529080441j:image
f:id:leglutton:20210529080446j:image


〆は蕗ご飯。漬物も付いてきます。蕗の仄かな香り。しみじみと美味しい。当然にお代わりしました。

 

f:id:leglutton:20210529080505j:image
f:id:leglutton:20210529080501j:image


甘味はメレンゲ梅ジャムだったかな。抹茶と合わせて御馳走様でした。

 

という事で以上、ビール1杯、日本酒2合飲んでお会計は14300円。なにこれ安すぎやろ。明細を見るとビールは600円、日本酒は1合で1200円、コースは10000円でサービス料すら付きません。九州のコスパはどうなっているのか。

 


魚と山菜。唐津だけに魚の美味しさは勿論ですが、山菜の美味しさがとにかく心に残りました。どれも今さっき山から取ってきたようなはっとするほどの香り。唐津という土地の豊かさをまじまじと感じる様なお店でした。


ご主人と奥様で山に出かけ、そこで山菜を取って料理にする。それがベースにあるからここでしか出来ない料理なんだなと。ご主人も冗談半分に「山菜だけのコースをやったらその方が反響が良かったんです」と仰っていましたが、それも分からなくも無い。とにかく美山荘にも猛烈に行きたくなりました。誰か連れてって。


私は馬鹿の大食いに近く、味濃い目原理主義者ですが、そんな私でも満たされた事に驚きを感じます。何も華美な食材や、しっかりとした味付けや、ボリュームでは無い、全く違うここでしか、このご主人でしか作る事の出来ない料理を頂く事が出来た、そんな充足感があります。


それでいてこのお値段です。この旅ですっかり私のハードルが上がってしまいました。東京はおろか、京都ですら高いと思ってしまいそう。九州の食材の豊富さ、コスパの良さはある意味で異常です。まじで移住したい。


ご主人も奥様もとにかく柔らかく、不快になる様な事は一切ありません。しみじみと美味しい食事を頂きながらゆっくり盃は傾ける。映えはしないし特別な事はしてないのに、なんと贅沢なのか。それでいてサービス料取らないんだから。そう、このお店こそがあるべき姿なのでは無いか。


唐津に来たら必食。私もまた伺いたいと思います。御馳走様でした。

 

 

ひら田
0955-74-0351
佐賀県唐津市東城内1-5
https://tabelog.com/saga/A4102/A410201/41006095/