大分県と言えば別府や湯河原、大分市内は行ったことがありますが、中津市は初めて。そんな中津駅から徒歩10分程にあるこちらにお邪魔しました。結構な田舎ですが、2021年5月時点で食べログ4.14とかなりの高得点です。ミシュラン一つ星。
店内は正に割烹という感じの雰囲気。駅から少し離れていて人気がなく、高架下という怪しい雰囲気もありちょっとびびっていましたが安心しました。
まずはビール。600円と居酒屋価格です。メンテもしっかりで身体に染みます。
先付は赤蒟蒻とセリの白和。前日に続いての白和。白和とセリの苦味が食欲を刺激します。お腹減った。
地元の煮蛸。うん、美味い。弾力が強過ぎず弱過ぎずで味も染みています。
ビールが秒で無くなったので追加のビールと日本酒をオーダー。ビールをチェイサー代わり頂くストロングスタイルで行きます。それだけ私はお腹が減っているのです。
日本酒は地元のもの。小さめのグラスで注いで頂けますので1人客でも色々頂く事が出来ます。
宮崎のじゅんさい。このじゅんさい美味しいなあ。プルプルで超高級ゼリーみたいです。鮨一幸で頂いたじゅんさいを思い出しました。
お刺身の盛り合わせは地元で取れた魚達。左からカレイ、シマアジ、赤貝、ひも、イカ、雲丹です。どれもその素材の良さが光ります。魚が美味しいってほんと幸せな事だよなあ。特に雲丹がフレッシュで密度が濃く記憶に残りました。
なんやこれ。ヒラマサだそうですが化け物サイズやんけ。亜熱帯地域で取れる意味不明な川魚ぐらいの大きさ。大将も持ってるのしんどそうでした。
来るべきヒラマサに備えて日本酒補充。良い具合の辛口具合でスッキリ。
そのヒラマサは皮目を炙って。見た目はすごかったですが、味はまあ普通に美味しいぐらいかな。勿論大きさと味に相関性は無いのですが、期待し過ぎてしまったのかも知れません。
アオリイカと紫雲丹。これは不味くなり様がありません。個人的には別々の方が好きですが、まあこれは好みの問題でしょう。
ここから一旦握りに入ります。握りが出てくるスタイルは珍しい。まずは喉黒。脂がじゅわじゅわで溺れるかと思いました。
大トロ。これも脂がすごい。日本酒で流し込む事が前提とも言うべき脂の量です。
喉黒の肝。急に飲ませに来たな。望むところです。
鮑の茶碗蒸し。鼻血ブーな見た目ですがこれが激うま。臭みがなく、肝の塩梅が丁度良い。身もゴロゴロ入っており、酒を飲ませる茶碗蒸しでした。
私は日本酒を頼む時は大体純米の辛口から入って、途中で癖のあるものや珍しいものを頼むのですが、この日は秋鹿の10年物の古酒が出てきました。金色の液体。ああ、美味い。楽しくなってきた。
太刀魚の焼き物。箸を入れた瞬間に香りがふわーっと立ち上り鼻腔を刺激します。あまりに香りが良いのでかぼすを殆どかけずに頂きました。
こちらは鱧。悪くないですが鱧って飛び上がるほど美味しいものでも無いのでまあこんなもんかなあ。
あんまり見ない日本酒が多いですが、そういう方が楽しめるタイプです。新政とか美味しいけど、ふーんそう言う感じねって思っちゃう捻くれ者です。
蛤。小粒ながら凝縮感のある味わい。
ホタルイカ。問答無用の酒のアテ。今年は富山行きたいなー。
私がスイスイ飲んでるからでしょうか、サービスでばちこを少し頂きました。大将は酒飲みのツボをよく分かってますね。私はこういうのに非常に弱い。
ホワイトアスパラガスとヤングコーンの天ぷらというか唐揚げ。サクサクホクホクと甘い香りで素直に美味しい。私はこういう分かりやすいのが好きなのです。
金目鯛と車海老のお椀。筍やら山菜やらと見た目にも豪華ですが、食べ応えもあり満足度の高いお椀でした。
何故これを2つ続けて撮ってるんかな。酔ってるんで覚えてまへん。
これもサービス?なのか鮪と薬味を海苔で巻いた物を出して頂きました。私がタレントだったら割と数字の取れるグルメレポ出来ると思うのですが一向にスカウトの連絡は来ません。
さて〆のご飯に向けて、そんな白米のお供達。漬物が美味しかった。何なら漬物でもちょっと飲みました。
味噌汁は白味噌にお揚げが入っています。なんで散々食べて飲んできたのに味噌汁飲むとホッとするんだろうな。日本人のDNAに刻み込まれてるとしか思えまけん。
米が美味しいですねえ。艶々で香りが良くて甘い。米本来の甘さがしっかり出ており、一流の和食店が作る米はやっぱり違うという説得力がありました。
ご飯はお代わりも可能との事であいも変わらず大盛りでお願いすると、なんとマグロを乗っけてくれました。やっぱりこの大将神だ。
デザートは胡麻団子とバニラに苺とジュレ。さっぱり。大変美味しゅうございました。
以上、ビール2杯、日本酒を小さめグラスで7杯飲んで、17000円ちょっと。凄まじいコスパ。日本酒の量としては2合ちょっとぐらいかな。しかし安すぎないか。
改めて見ると見事に魚のオンパレードでした。地元で取れる魚を中心に一品一品は控えめな量ですが、かなり皿数はあるのでトータルではかなり満腹になりました。圧倒されるとまでは行きませんがどれもちゃんと美味しく、それでこのコスパは素晴らしいの一言。
サービスが素晴らしいですね。大将は間が空くと少しつまみをサービスで出してくれたり、酒をよく飲むとなると何か出してくれたりと酒飲みのツボを良く分かってらっしゃいます。割と体格も立派で強面感もあり地元の怖い先輩かなと思いましたが、体育会系の厳しい上下関係の中でやって来たという感じで、ハキハキと気持ちが良く極めて丁寧でした。怖いけど優しい先輩です。
この日私は税サ込で11550円のコースでしたが、隣の人は私より高いコースだった様で、更に肉や鰻も出ていました。ただボリュームとしては安いコースでも十分楽しめます。
兎にも角にもこのコスパ。凄まじいレベル。東京の半額以下、大阪や名古屋と比べても半額ぐらい安い。ここに来るために中津に来る意味があります。これだけ魚が美味しいと冬が気になる。御馳走様でした。
味あら井
0979-23-5550
大分県中津市上博多町2001
https://tabelog.com/oita/A4404/A440401/44006115/