サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

ル マルタン ペシュール-吹上

名古屋市内開拓。今回は吹上にあるこちらにお邪魔しました。名古屋駅からだと電車で一本、タクシーだと30分かからないぐらいの住宅地です。住んでる人以外ほぼ来ない所ですが、私はラーメン奏で来たことがあります。


予約時の電話でもあった通り、お店の場所が分かりづらい。コンクリート打ちっぱなしの半地下になっていてLMPの電灯が灯っています。分かりづらい、故にオシャレ。


店内はカウンター6席ほどとテーブル席が幾つか。フレンチではありますがワインバーといった趣であり、実際に平時であればワインバーとして来られるお客さんも多い様です。

 

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まずはシャンパーニュ。酸がかなりはっきりしていて超ドライ。あったかくなってきたのでこれぐらいはっきりとした辛口が合うようになって来ました。

 

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アミューズは琵琶湖の稚鮎。手で摘むほど小さいのですが、その小ささからは想像出来ないほど凝縮された苦味。身も柔らかく、生クリームとディルのクリームとの相性も良い。想像通り泡とぴったりです。

 

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パン。手前は自家製のクルミとレーズンのパン、奥はパン屋から買ってるバゲットだそうです。ちゃんと作ってるものと買ってるものを言うのが良いですね。バゲットは小麦の香りが高くかなり美味しかった。これだけ美味しいなら買っちゃって全然アリ。

 

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ペアリングでお願いしたのですが、最初にラインナップを見せて頂きました。伺う前は何となくイメージでどストレートなフランスワインが出てくるかと思いきや、ニューワールド系もあります。

 

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初鰹にパプリカのソース。鰹はスモークされ皮目が炙ってあり香りが良いですねえ。枝豆やトマトのカットが敷いてあり、上のパスタ?を揚げたものなど食感の変化と味の構成要素の多さがフレンチです。この一皿でセンスの良さを感じます。


こちらにはロゼ。鰹にはロゼが良く合う。イチゴキャンディーの様なチャーミングさが来ますが、余韻は深く面白い味わい。ロゼって家で中々飲まないから嬉しい。春だなあ。

 

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ホワイトアスパラガスにブールブランソース。黄身を割って頂きます。これはソースが抜群に美味しい。ベーコンチップの香りも良く、香りの重ね方が良いですね。フレンチとはソースを体現しています。


ロワールのシュナンブラン。ブラインドだとアルザスのゲヴェルツの様な甘口のワインと言った印象でしたが、徐々に変化します。へーこんなワインあるんだ。ブールブランソースとよく合います。

 

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お魚はアイナメアイナメ自体の味も濃いのですが、ソースがやはり秀逸。エストラゴンというハーブが含まれていてどこかオリエンタルな風味。派手じゃ無いけどすげえうんまいぞ、これ。

 

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ジョージアの白。どこかで見たエチケットと思って探すとカセントでも頂いてました。我ながら良く覚えているものである。オレンジワインみたいなニュアンスながら、どこか蜜っぽさがあり、ソースのエストラゴンと合わせると紹興酒シェリーの様に変化。すごいマリアージュだな、これ。

 

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メインは飛騨牛。なんと麗しい見た目。しかもこれがむちゃんこ美味しい。飛騨牛らしい甘味のある脂で、咀嚼すると脂がジュワジュワと出てきます。私は和牛の中でも飛騨牛はトップクラスに好きなのですが、これは相当に美味しい。

 

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本当はボルドーだったそうなのですが、私がブルゴーニュが好きと言うと、ジュヴレ・シャンベルタンとヴォルネイを半分ずつ出して頂けました。何だ最高か。

輝く深いルビー色。広がる香り。嗚呼、私はやっぱりブルゴーニュが好きだ。ジュヴレ・シャンベルタンは割としっかり目で、ヴォルネイは正にブルゴーニュといったエレガントさ。交互に頂きながらゆっくり飛騨牛を食べる幸せよ。

 

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最後はデセールかチーズを選ぶ形だったのでデセールを。パンナコッタです。上の丸いのをスプーンで割ると中からベリー系のソースが出てきます。これもしっかりした味わいで心から美味しい。ここのシェフ良いなあ。

 

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紅茶とミニャルデーズ。真ん中の小さいクロワッサンが美味しかった。


という事で、以上で19000円ちょっと。わお、素晴らしいコスパ。ブラボーと立ち上がって拍手したい。

 

 

フレンチらしいフレンチでした。季節感がありながら、香り、食感、味の重ね方が真っ当であり、構成要素が多いのにバランスが見事。やはりそれはソースがしっかりと全体を纏めているからでしょう。久々にフレンチとはソースだと感じました。かなりセンスを感じます。


ワインも素晴らしいの一言。オーナーソムリエの選ぶワインは一見変化球な様で完璧なコースに決まってきます。料理とワインを深く理解している証拠でしょう。デキャンタージュを念入りにしてくれる造作からも愛情を感じます。たまに和食屋でも見様見真似でデキャンタージュする店ありますが、こちらは別格。造作に真剣さと愛情を感じます。


雰囲気も抜群。半地下の様になっていてバーとレストランの中間という感じ。カウンターでゆっくりも良し、テーブルでも良し。カップルや夫婦、親しい友人との食事にぴったり。ゆっくりワインを傾けましょう。


欲を言えばボリュームがもう少し欲しかったですが、この雰囲気、客層を考えればこれぐらいでしょう。居心地が良く、サービスも満点に近い。付かず離れずで、オーナーソムリエの経験の高さが表れています。


この店は本当に素晴らしい。これで2万しないんですよ。やばい、名古屋も悪くないと思っちゃったよ。ルタンペルデュアリーニュと共にこれから何度も伺う事になると思います。御馳走様でした。

 

 

マルタン ペシュール
052-733-3373
愛知県名古屋市千種区小松町6-15
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230106/23000566/