サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

じどりや 穏座-大津市

私の得意分野である辺境のレストラン。今回は滋賀県の湖西地区にあるこちらにお邪魔しました。国道沿い以外は畑と住宅街しか無いという立地ながら2021年4月時点で食べログ3.98とかなりの高得点です。


こちらのお店ですが、元は養鶏場と鶏肉店を営んでいており、確かにお店に伺うと隣が鶏肉屋さんでした。広い店内はカウンター6席にテーブルが3つと密とは程遠い余裕のある作りです。

 

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私はこの日カウンター6席限定の淡海地鶏食べ尽くしコースをオーダー。全組揃わないと始まらないのですが1組がちょっとだけ遅れていたので、その間コロナになって作ったというベランダ席を見せてくれました。桜が綺麗。この写真を見て分かる通り、ガチ住宅街の中にあります。

 

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揃ったので始まります。まずはビール。

伺う前からこちらはボリュームがかなりあるとのレビューを見ていたので、この日大阪から滋賀へ真っ直ぐ来るのでは無く、京都の山奥(美山荘の方まで行った)を通って、山越をして湖西に来たので死ぬほど美味い。しかし美山荘とか比良山荘とかすげえ山奥ですね。久々に熊に合いそうと自転車で死にそうになりながら必死で走りました。

 

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まずは御通し的に温野菜から。鳥味噌をつけて頂きます。鳥味噌がほのかに甘く美味しいのは勿論、野菜もちゃんと美味しい。にんじんなんて甘さがとびっきりでした。

 

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鶏白湯の雑炊で胃を温めます。首の根本の肉とうずらの卵。そんなに強くない味付けであり臨戦態勢を整えます。

 

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こちらのお店ですが、日本酒でもワインでもなんでもござれ的な感じだったので、ワインをグラスで適当に出してもらうことに。まずはシュナンブランです。うん、悪くない。

 

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ちなみにこんなボトルもあります。ラトゥールとかもはや原価割れしてんのと違うか。

 

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さてここから怒涛の鳥刺が始まります。左から雄のささみ、雄の砂肝、雌の胸肉です。なんとクリアーなのか。どれも臭みなど皆無で食感が良い。特に雌の胸肉の味が濃くびっくりしました。


ワインも秒で飲んでしまい次のワインを頼もうかと思ったのですが、日本酒飲めるなら日本酒の方が良いよ、と仰って頂いたので乗る事に。

 

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滋賀の地酒、浪乃音の純米大吟醸。なみなみ。確かにクリアーな味わいの刺身が続くので日本酒の方が良いかも。

 

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こちらは雌のささみで、横はヌタです。ちょっとヌタが臭いかなと思いましたが、ささみだけでも十分美味しいほど鳥の味が強い。こんなささみなら苦も無くローカーボな生活が出来そうです。

 

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次は春のハム祭り。右手前が雌の胸肉、右奥が雄の胸肉、左手前が鴨のパンチェッタ、左奥が鶏皮のパテとガーリックのバゲットです。なんやこれむちゃんこ美味しいぞ。とにかく凝縮された旨味が強く、酒が進む。見た目的には僅かな量なのですが、これだけで日本酒が無くなりました。鶏ハムってこんな美味しいんだ。


写真は無いですが神亀。癖が強くて好き。

 

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ささみを今度は漬けにして。白くかかってるのはなんと鳥節だそうです。この鳥節が本当に鳥節っていう味で笑けて来る。これは食べないと分からないな。ええ、日本酒の水位がまたもや下がりました。

 

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雌の肝と砂ずり。鶏の肝を生ですよ生。オリーブオイルとガーリックに浸してありますが、そもそも臭みは無くトロける様。レバーの血の味が堪らない。赤ワイン飲みたいなあ、


と思ったら日本酒の古酒が出てきました。1996年。ウイスキーのような香りですっーと溶けていきます。中川で飲んだ古酒と似たニュアンス。要はむちゃんこ美味しい。あまりに私が美味しそうに飲んでるからか隣のおじさんも頼んでました。言葉は交わしませんが考えている事はよく分かる。

 

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雄の肝と雌のハツ。胡麻油で頂きます。オスはレバーなのに力強い弾力とレバーらしい若干の臭み。メスはクリアーでとにかく柔らかい。甲乙つけがたいですが私はメスの方が好きかなあ。

 

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まだ生肉が続く。酔っ払ってきてメモ忘れましたが何かの燻製です。燻製香が良い。しかしさっきから尽く酒に合うメニューが出てきます。


日本酒4杯目。長珍の生濾過。好きだなあ。日本酒の方向性が好き。ちゃんと料理に合わせきています。もう酔っ払った。

 

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雄のとさかと白子。え、とさかって食べれるの?てか鳥の白子って?と興味しか湧きません。しかしこの白子が激美味。トロっとトロけるのですがクリアーな味わいという矛盾。魚の白子が苦手な人でも食べれそうなぐらいです。とさかは食感がコリコリで脂が強く、自家製のポン酢と合わさって超絶美味しい。珍しいだけじゃなくしっかり美味しい料理でした。


さて焼きに入ります。完全に酔っ払った。もう何でも来い。

 

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まずは雌の手羽先。なんやこれ、骨から身が全然剥がれない。それをしゃぶる快感といったら。手前のホースラディッシュをつけるのも良いですねえ。身の弾力、脂の美味しさ。みんな無心で食べています。

 

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口直しのサラダが来ました。これむちゃくちゃデカい丼にどんと来ました。このボリューム何人前だよ。これが1人1つです。しかしこれが玉ねぎのドレッシングなのかむちゃくちゃ美味しく、野菜も新鮮で隣のおじさんは秒で食べてました。やっぱり気持ち分かる。


焼きに入ったので赤ワインね、と出して頂きました。イタリアのカベルネ?だったかな。葡萄の香りが強く、樽の感じもある。タンニンもしっかり。美味しいな、これ。

 

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お尻の皮を焼いたものにキノコと野菜。見ての通り脂が溢れまくってるんですが、この脂に全く嫌らしさが無くスイスイ食べれます。なんならパンで脂全部すくいました。もはや飲めそう。

 

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雌の腿肉。弾力がダンチ。肉の味がすごい。鶏肉ってジビエなんだなーと感じました。人間の根源的欲求を揺さぶられます。塩だけじゃなくガラムマサラをつけるアイディアも良い。


もういっちょさっきの赤ワインをお代わり。

 

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つくねはパルミジャーノと生胡椒で。まさかと思ったのですが、つくねの弾力もすごい。もはやナイフとフォークで切って食べたいぐらい。

 

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ぼんじりと軟骨。なにこのぼんじりデカい。なんでもぼんじりは本当はこんなに大きいそうなのですが、軟骨を取り除くと小さくなるとの事。その軟骨が入ったままのぼんじりをたべますが、これをポリポリ噛み砕いて食べて行きます。すんげえな、食べさせ方が異次元。

 

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ナパのカベルネ。何を思い出したのか急に酒の写真を撮り出しました。ワインは割と適当に出してるっぽいのですがちゃんと美味しい。

 

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さてフィナーレへ。もも肉の丼です。こんなん美味いに決まってるやん。卵も濃厚で量もたっぷり。幸せ。ぶっ倒れそう。

 

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と、終わりかと思いきや、もう一つ炭水化物。ラーメンです。こちらは清透な鶏白湯。最初の鶏白湯とはまるで違い、滲み入るようです。たまんねえな。

 

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最後にアイスを頂いたそうですが、泥酔一歩手前、お腹もパンパンで見事に記憶がございません。

 

という事で食べも食べ、飲みも飲みました。数えたらビール1杯、日本酒4杯、グラスワイン4杯と計9杯も飲みました。で、お会計が12130円。酔いが覚めるかと思いました。まじかよ神やん。よう飲んだな自分。普通の人であればまず1万は超えません。

 

 

素晴らしいお店でした。鶏肉という食材のみでこんなに味の変化があるのかと終始驚きっぱなし。調理、味付けの変化は当然だとして、部位毎の違い、雄雌の違いでこれほどまでに味が違うのかと僥倖に近い感動を覚えました。


テンポも凄く良いんですよね。品数は多いのですが、テンポが良いので食べてる側も気持ちが乗ってきます。次に何が出てくるかまるで分からないし、目の前にしても味の想像が付かない。だから毎回ワクワクして、それをちゃんと上回って来ます。


酒も凄い。料理に合わせて何でもあり。刺身には日本酒、焼きに入ったらワインと自由自在。基本的に日本酒の方が豊富で推しはそっちだという印象でした。ワインはどちらかと言うとボトルなんでしょう。というか安すぎ。ビールなんて500円ですからね。そこら辺の居酒屋かよ。ワインと日本酒も一杯700-800円ほどでしょう。とにかく飲兵衛には奇跡のようなお店です。


大将は完全たる食い道楽ですね。私の大好きな料理人と同じです。このボリューム、食べさせ方、見せ方、サービス、酒の安さ、どれを取っても食べる事が大好きな人のお店でした。私はこういう店が大好きだ。


僻地と行っても良いところにわざわざ食べに来るので、客層も大変良かった。みんな食べるのが好きなんだろうな。ボリュームも凄いですが女性もしっかり食べていました。時代は大食い女子である。

 


凄いお店でした。鶏肉という食材の可能性を限界まで拡げています。改めて滋賀はすごい所だなと。ふくながとここは絶対に行くべきお店の一つです。まじで滋賀移住したい。

 

帰り道に星を見ました。完全たる田舎。Villa del nidoの時のような感動を覚えました。お腹だけで無く心も満たされる。食べるのが大好きな人は死ぬまでに一度は行くべき。私もまた頑張って予約を取って伺いたいと思います。御馳走様でした。

 

 

じどりや 穏座
0120-003-129
滋賀県大津市真野4-9-50
https://tabelog.com/shiga/A2501/A250101/25000920/