サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

菊鮨-大野城

年の瀬は九州で。今年何回九州いってんねん、と自ら突っ込みながら数えると5回も来てました。福岡から鹿児島まで色んな所に行きましたが、今回は福岡から始まります。こちらは2021年2月時点で食べログ4.27のシルバーメダル、ミシュラン一つ星の名店です。


こちらのお店は博多では無く春日市という所にあります。電車で博多駅から10分ちょいであり、お店の周りは完全なる住宅街。私は南福岡からタクって行ったのですが、運ちゃんにも店名だけで通じたので、やはりかなり有名な所の様です。


周りは住宅街ですが、店内はかなり洗練されています。大将はまだお若い様に見えましたが、その風貌と相まってかっちょいい。


まずはビールで。値段は分かりませんがお会計から想像するに無茶苦茶な値段では無かった様です。

 

f:id:leglutton:20210212191132j:image


トップバッターは炙ったカマスにからすみを振りかけたもの。炭火で炙ったカマスの香りが良く、空腹が刺激されます。

 

f:id:leglutton:20210212191210j:image


続いてはトラフグの刺身。まあこれは美味しいですが、こんなもんかなという感じ。河豚って味より食感を味わうものというのが私の意見です。


早々に日本酒へ移行。下駄を預けます。山形の口説き上手。エチケット等は見せてくれなかったので写真はありません。

 

f:id:leglutton:20210212191232j:image


カツオのわら焼き。カツオ自体はめちゃ美味しいのですが、ポン酢が濃すぎてせっかくの鉄分が消えてしまって、薬味の香りもしない。素材がいいだけに勿体無かった。

 

f:id:leglutton:20210212191247j:image


茶碗蒸しを食べたそうですが全く記憶に無し。なんだっけなほんと。

 

f:id:leglutton:20210212191302j:image


出ました、香箱蟹。ほんと至る所で良く出てくるなこれ。普通内子と外子に目が行くのですが、こちらは身が甘く大変美味しい。酢が控えめなのもグッド。


ここで大将が常連さんに写真集を渡す。なんやそれと思ってると、どうやらギャルソンの写真集にこちらの大将が出られたそうです。私も拝見させて頂きましたが、職人さんにジュンヤワタナベの服を着てもらって撮ってるものでした。懐かしいな、ギャルソン。私も写真集載りたい、社畜だけど。

 

f:id:leglutton:20210212191327j:image


平貝の上に焼き雲丹。割と印象の薄い平貝を補完するために雲丹を載せたのかも知れませんが、まあ普通だよねという印象。悪くないけど美味いなあともなりませんでした。


次の日本酒は山形政宗。謎の山形縛り。

 

f:id:leglutton:20210212191343j:image


トラフグの白子と蟹の入った出汁。これはもう単刀直入に美味しいですね。出てきた瞬間から勝利が確定しています。濃厚な白子と蟹の香りが日本酒を進ませる。

 

f:id:leglutton:20210212191404j:image


トラフグが唐揚げでも。骨が多くて食べづらいのは仕方ないですが、ここで唐揚げは良い変化になりました。こうやって強弱があると記憶にも残ります。


さて、握りに。ガリは酢が弱めで少し物足りませんでしたが、それぐらいで良いのかも知れません。


日本酒も追加。日高見。それほど好きなお酒ではないので意見差し控え。

 

f:id:leglutton:20210212191421j:image


鯛の昆布締めです。鯛自体は普通ですが、シャリが好みのタイプ。緩めですが赤酢が強すぎず、それでいてシャリの存在感があります。

 

f:id:leglutton:20210212191436j:image


こちらは歯鰹。うーん少し物足りない。優しい味わいのなのですが、鉄分が控えめでもう少し。

 

f:id:leglutton:20210212191452j:image


春子鯛。さっきからめちゃくちゃ美味しそうな写真。こちらのお店はスポットライトみたいな光の当て方なので綺麗に撮れるんですよね。肝心の味は美味しいですが、私は天草で死ぬほど美味しい鯛を食べてるのでまあまあという感じ。

 

f:id:leglutton:20210212191542j:image


なんと美しい見た目。鮪です。勝浦のもの。見た目以上に脂がすごくて大トロかと間違うほど。悪くはないけど私は鉄分強めが好き。少し大衆迎合的な味わいに感じました。

 

f:id:leglutton:20210212191558j:image


小肌。浅めの漬け方で好きなタイプ。これに関してはシャリも酢が弱めなのでもう少し強弱が欲しかった。

 

f:id:leglutton:20210212191615j:image


蛤だったかな。印象に乏しい。

 

f:id:leglutton:20210212191711j:image


これ分かりづらいですが、鯖の棒寿司です。海苔も身も間違いなく美味い。でもあの鯖特有の香りが無い。青魚評論家の私にとって青魚とはあの香りを楽しむ魚だと思ってるので残念。

 

f:id:leglutton:20210212191724j:image


車海老。エロい。そしてむちゃんこ美味しい。甘い香り、濃厚な海老の風味、パーフェクトです。私はそれほど蒸した海老を好まないのですが、そう言った好き嫌いを超越するほどでした。


先日広島でもしこたま飲んだ宝剣。純米だなこれは。

 

f:id:leglutton:20210212191827j:image


赤出汁。ほっと一息。まだまだ食べれるけど。

 

f:id:leglutton:20210212191843j:image


雲丹。これも美味しいですねえ。粒がきめ細かく、トロトロ。これぞ雲丹というお手本の様でした。

 

f:id:leglutton:20210212191859j:image


ネギトロは握りで。うがー、脂がすごい。ちょっと多すぎてくどかった。

 

f:id:leglutton:20210212191917j:image


穴子。記憶に残らない。何故なんだ。

 

f:id:leglutton:20210212191934j:image


卵焼き。海老の香り、仄かな甘味。

 

という事でコース一通りにビール一本と日本酒5勺を4杯で25000円弱。おお、流石にリーズナブルですね。もっと飲めば良かった。

 


全体として綺麗なお寿司でした。間違いなく美味しく、値段を考えればコスパも良い方だと思います。


ただ、どうしても記憶に残らない。全体的に何故か物足りなさがあるんですよね。最後までその感覚が拭えませんでした。味もそうですが、つまみのテンポ、出てくる日本酒、ネタの香り、全てが少しづつ私の好みとズレている感じがしました。


抜群にこれが良かったなあ、というのが無いのも理由かも知れません。あと大将の気持ちが見えないんですよね。サービスに何ら不満も無く欠点も見当たらないのですが、ストーリーとか目指す寿司とか、そう言ったものが見えない、もしくは私には見えないものでした。


いずれにしてもこれは好みや相性の問題です。寿司屋に良く行く様になって分かってきた事は、寿司とは好みであるという事です。ミシュランで星を取る様なお店の間で技術の優劣はほとんど無く、あるのは好みだけ。身も蓋もないのですがそんなもんです。


色々言いましたが、コスパという観点で見ればかなり良い方なのは間違いない。福岡県民の方は勿論、旅行の人も少し足を伸ばして行く価値はあると思います。御馳走様でした。

 

 

菊鮨
092-575-0718
福岡県春日市春日公園3-51-3
https://tabelog.com/fukuoka/A4003/A400301/40010675/