恵比寿駅東口から広尾、白金方面はフレンチやイタリアンを中心に幾つもお店がありますが、こちらもその一つです。どうでも良いですがコロナ禍の前にはこの辺で何度か石田純一を見かけました。ちゃんと裸足にローファーでした。
コースもあるのですが、この日はアラカルトでオーダーにすることに。個室もあるのでちょっとした密会も出来ます。
ずはまビールをオーダー。ビールと同時にグリッシーニが出てきます。まあこれは普通のグリッシーニです。ポリポリ美味しい。
甘海老のカルパッチョ。甘海老の甘さは言わずもがなですが、これに合わせるオレンジソースの苦味とバジルの香りが夏らしく爽やか。夏の夜はこうやって始めるんだぞ、というお手本の様な味わい。
パンは目立ちませんがイタリアンなのでこれぐらいで良いかも。無くなるとちゃんとおかわりも頂けます。
ビールを速攻で飲み干したのでワインリストを。メニュー構成的に赤をボトルでお願いしたい思ったのですが、それだけでは足りないのでまずはソーヴィニヨンブランをグラスで。少しヨーグルトの様な不思議な香りがしました。
馬肉のタルタル。タルタルも去ることながら、こちらもソースが印象的。カラメルとイチゴの甘苦いソースです。最初の甘海老のソースは爽やかでこちらは濃厚と同じ甘苦いソースでも対比的な味わい。
続いてはズワイガニの冷製パスタ。トマトの酸味と蟹の風味が穏やかに合わさり豊かな味わい。量がたっぷりなのも良いですね。蟹って言うだけでリッチな気持ちになる小市民です。
続いても炭水化物。夏トリュフのリゾット。チーズを思い切りよく使っていて、はっきりとした思った通りの味わいです。米の硬さもパーフェクト。赤、いきましょう。
サンジョベーゼをボトルで。ボトルのお値段も6000円ぐらいからあるのでリーズナブルです。
豚ロース肉のロースト。これは美味しいですねえ。豚肉らしく甘味の脂がダイレクトに感じられ、調理もシンプル。故に素材の良さが光ります。こちらもポーションが大きいのも私得。
まだワインが残っており、お腹にも余裕があったので追加でパスタを。なんぼほど炭水化物食べんねん。
ラグーソースのパスタを追加でオーダーしました。これも正にラグーソースといったストレートな味わい。変に気を衒わないところに好感が持てます。
という事でこれだけ食べて飲んで2人で31000円。立地を考えればグッドな費用対効果です。
全体的に正にイタリアンというストレートなお料理であり、素直に美味しいと思えるものばかりでした。何を食べているか口に入れた瞬間に分かります。これって結構大事。
またポーションが大きいのも良いですね。一皿のお値段はそれなりにしますが、ポーションが大きいので納得。皿出しのテンポも良く、コベルトも付いて来てサービス料5%は良心的ではないでしょうか。
客層も良い。偶々かも知れませんが近辺に住んでいる方が多い様な気がしました。故にちゃんとしたお店ですが、どこか温かく居心地の良い空気でした。ご夫婦で来てワイン一本をシェアしながら静かに飲む、そんな風に私も歳を取りたい。
こういうイタリアンが家の近くにあるのは良いなあ。日常使いにするにはちょっと贅沢だけど背伸びし過ぎず、でもサービスはきっちり。老若男女が好きな味であり、季節毎にお邪魔したいという気にさせてくれます。
今度は冬に行こうかな。またパスタいっぱい食べよ。御馳走様でした。
Tigre
03-3444-6424
東京都渋谷区恵比寿2-26-7
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13048533/