サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

御料理 貴船-金沢

冬の北陸と言えば魚介。という事で金沢に数多有る寿司の名店に行こうかと考えていましたが、寿司は回転寿司でもそれなりのものが食べれるので和食をと思いこちらにお邪魔しました。(本当は最近お金使い過ぎてエンゲル係数が100%を突破しそうな為です)

 

レビューを拝見するとかなりのプラチナチケットの様。1ヶ月前ぐらいに電話して連休中に予約が取れたのは偶々運が良かっただけみたいです。

 

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主計町茶屋街の近くの川沿いにお店があります。川沿いにガス灯が灯り、良い雰囲気です。

 

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こちらのお店は1ヶ月毎にメニューが変わるそうですが、この日は少し早目の節分というコンセプトとの事。最初にお茶が出され、その後に食前酒として蜜柑風味の日本酒を、こちらの鬼の顔が描かれた器で頂きます。細かいですがこういうのってとても大事だと思います。


最初の飲み物はビールで。それほど飲み物のメニューは多くはありませんのでそこまでお酒に拘りは無いのでしょう。

 

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いきなり強烈な先制パンチ。白子のお粥の上に黒トリュフが載っています。焼き白子のみならずおかゆ自体にも白子が入っておりその名の通り濃厚。かつトリュフの香りが鼻腔を刺激し、乗っけからノックアウト。これは和食というよりはイタリアンやフレンチ(お米ですが)的な味わい。シャンパーニュが飲みたい。


最近思うのですが、私の様な分かりやすい味わいを好む人は先制パンチが極めて有効です。味わいもそうですが、インパクトのある食材を使われると期待が増してくる。もちろんそこから減速するパターンも無い訳では無いですが、雰囲気や期待感と言った曖昧な要素も味覚の一部だと思っています。

徐々に上げてくるタイプは、M-1笑い飯や和牛がチャンピオンに中々なれないやつと一緒です。総体としてはとても良いのに乗ってくるのが遅い故にインパクトに欠けるというやつ。よく分かりませんか、そうですか。

 

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続いてはかなり大きなものが。こちらのお店の名物の様です。学がない私ですが言わんとする事は何となく分かる。

 

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お面まで用意するとは凄い。大きいものを出されると何となく圧倒されてしまう小市民です。

 

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中身は左上から時計回りに牡丹海老の塩辛の様なもの、スモークサーディンと菜花の辛子味噌、とろたくの海苔巻き、海老芋を揚げたもの、タコの柔らか煮、梅で煮た人参、黒豆、子持ち昆布、です。

牡丹海老はねっとり甘い身と塩辛の味がミックスされ酒を呼ぶ味わい、辛子味噌は燻製香が味噌に負けておらずこちらもよい酒の肴、トロたくはトロに負けない香りの海苔が印象的、その他もはっきりした味わいで、要は酒の肴の盛り合わせ的な味わいでとても好きでした。

 

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続いてはあんこうと揚げレンコン餅のお碗。柚子の皮がまぶしてあり良い香りです。こちらはあんこうの旨味が強烈。こんなに美味しかったかなと思うほど。最近クエを頂く機会が何度かありましたが、こちらのあんこうの方が旨味が強く美味しかった。

 

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ここから天狗舞の黒を冷で。すっきり。

 

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お造りです。トラフグ、赤貝、うるかが混ざっており、柑橘醤油で頂きます。

こちらはとにかくトラフグが身の弾力、噛み締める毎に溢れる味わいが一級品。柑橘醤油の香りもフグとマッチ。日本酒が進むなあ。

 

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次は穴子と椎茸。穴子の握り、穴子の白焼きには黒七味とすだち、椎茸はブランドものの能登115との事。

どシンプルな絵面ですがこの皿が本日のハイライト。穴子の握りは口に入れた瞬間に溶ける程柔らかくて煮られており、タレの味も控えめでとにかく優しい味わい。

一方、白焼きはこれが穴子かというぐらいの脂のノリ。ただ鰻よりも脂自体がさっぱりしているので飽きが来ません。こんな穴子初めて食べました。握りと白焼きのコントラストがとても対照的であり、穴子という素材の幅広さを思い知らされました。いやー美味しかった。今までで1番の穴子だった事だけは間違いない。

そんな穴子に負けず劣らず椎茸も濃厚。普通の椎茸の3倍は濃く、単純な焼きだけなのに溜息が出るほど美味しい。

 

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あっという間に天狗舞空けたので、お店の方からオススメされた超辛口の登雷を。こちらはちょっと後味のアルコール臭がキツくあまり好みではありませんでした。

 

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加能蟹とトラフグの白子。字面だけで鼻血出そうですが食べても鼻血出そうです。蟹味噌がとにかく濃厚。白子と合わせると最高のつまみです。貧乏性故、相当にちびちびやりました。これだけで2合はいける。

 

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天狗舞の白。流石の大吟醸であり華やかさと静かな余韻。冬の金沢で日本酒飲んでるなあって悦に浸ります。

 

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能登牛の牡蠣の金柑ソース和え。ウニが載ってます。こちらはさっぱりと。これまでの魚介が美味しくどうしても印象が薄くなってしまいました。

 

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締めのご飯前の煮物。金目鯛と聖護院かぶらです。流石の金目鯛でしたがあんこうと比べるとこの日はあんこうに軍配が上がってしまいました。

 

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最後の日本酒として勝駒を。うーん、やっぱり純米ぐらいが好みかなあ。美味しいですがあまりにすっと入ってしまって印象に残りません。

 

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締めは土鍋で炊いた蟹ご飯。さっきからメニュー名だけで鼻血出そう。こちらは写真では分かりづらいと思いますがかなり蟹の身が入っており食べ応え抜群。蟹の出汁が溶け出したご飯と合わせて蟹の風味がこれでもかと満たされます。

こちらも毎度同じくおかわりを繰り返ししっかり土鍋を平らげさせて頂きました。多分2人で1.5号ぐらいでしょうか。こんなに蟹食べれて私は満足です。

 

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最後のデザートは苺、濃厚抹茶アイス、あずき、ココナッツミルク。濃厚抹茶アイスが笑えるぐらい濃厚でもはや抹茶アイスの味が95%ぐらいでした。

 

 


いやー美味しかった。繊細な料理というよりは美味しいもん食わせてやろうどうや的な男っぽい料理でした。味わいがはっきりとしていて何を食べてるかすぐに分かります。要するにわたしの好きな方向性。

 

お会計を頼んで仰天。これだけの料理を食べて2人でビール2杯と日本酒4合で、35000円を切りました。1人当たりじゃないですよ、2人で35000円弱、ですよ。意味不明過ぎてお会計を二度見しました。まじかよ、こんなの東京だったら確実に1人35000円は下らない。京都と比べても格安です。

 

個室でありお酒が無くなってもオーダー取りに来て頂けなかったりは多少ありましたが、基本的なサービスレベルは高く、また皿出しも滞り無くストレスを感じる事はありませんでした。1人だけ若い仲居さんが居らっしゃったのですが気配りも出来るし嫌味も無いし良かったなあ。

 

所謂繊細な和食とは少し違いますが、味そのものは間違いなく美味しい。そして何よりこのコスパ


一つだけ言うのであればもう少し珍しい日本酒を置くなり、合う日本酒をオススメしてくれるとお店総体として感動的なレベルまで行くと思います。充分お会計だけで感動しますけどね。

 

 

これだけの食材でこのコスパ。恐れ入りました。予約が大変ですがまた季節を変えて伺います。