サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

レヴォ-笹津

 

レヴォ。ずっと気になっていましたが富山の奥地にあり中々機会が無く。そんな時に1月中旬で一旦閉店し更に奥地へ移転という情報を目にし、思い切って行く事に。リバーリトリートにも宿泊です。最近お金使い過ぎて身ぐるみ自ら剥がしてます。

 


暗い廊下を抜け中に入ると意外と大箱です。チェックイン時に浴衣でもOKと話を聞いていましたが、成る程意外とラフ。若干うるさくなってしまうのが玉に瑕です。

 

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メニュー。最近この手のメニューの店ばかり行ってます。金が幾らあっても足りない。

 

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まずはパニエで乾杯。美味しいなあ。泡好き。もっと飲みたいよう。

 

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最初はアミューズです。右から
ビーツのメレンゲに鳥のリエットを挟んだもの、
ヤギのチーズで作ったシュー、
黒ごまの最中の中にサバのリエットを挟んだもの、
アジのマリネの下にネギのマリネ、
です。
こちらに後から牡蠣のフリットが足された5品がアミューズ

 

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ビーツのメレンゲは口に入れた瞬間に溶けて無くなり、その後には濃厚な鳥が被さってきます。シューは正にヤギのチーズといった癖のある香り、黒ゴマとサバのリエットはまず黒ゴマの香りがふわっと香りその後には鯖の濃厚な旨味が襲ってきます。アジのマリネは酸味が鮮やか。牡蠣のフリットは衣に味が付いており飲み屋的な味わい。この中では黒ゴマと鯖のリエットが特に美味しかったです。

 

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続いては氷見の寒鰤、カブで巻いてあります。中にはかぶらと自家製キャビアが入っておりソースは血合から作っているとの事。

ちょっとこれは首を傾げてしまいました。まず鰤の濃厚な脂が消えてしまってます。かつ血合のソースも若干生臭いし、キャビアもちょっと弱い。それぞれの具材はとても良いのに互いに消し合ってしまってる印象です。

 

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こちらに合わせるのはボジョレーのガメイ。これは良かった。連れは美味しい美味しいと瞬で呑んでました。
ここから変化球のペアリングが始まります。

 

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米粉のパン。ちゃんと温かく米の香りが立ち素直に美味しい。

 

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月の輪熊のお肉をしゃぶしゃぶしたものの中にネギと水菜が。ソースは熊の出汁に上にはカブのピューレがかかっています。

ジビエ特有の臭みは全く無く脂もすっと溶けていきます。一方肉としての旨味は流石に牛豚に比べると薄いか。熊の出汁のソースも味わいがぼんやりとしていました。

 

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こちらには広島のデラウェア
これが噂に聞いていた変化球か!と若干嬉しくなる。先程は魚にガメイで、今度はジビエデラウェアとは私の浅はかな知識でもあまり無い組み合わせかと思います。でもこれが意外と合って良い。正に白ブドウというワインなのですが、それがあっさりした熊にはマッチしていました。

 

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ヤリイカを炭火で炙ったものに貝のソースを。にんじんやらなんやらが混ざっています。
これは心から美味しい。ヤリイカ自体が濃厚。炭の香りと貝のソースもマッチ。人参が食感の違いを生み出しいつまでも食べていたくなります。

 

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こちらにはアルザスのオレンジワインです。私の大好きなアルザスですが、流石のミネラル感とさわやかな香り。オレンジワインではありますが癖が無くとても好きでした。料理ともよく合う。

 

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全粒粉のパンです。こちらも暖かい。ふすまの香りが立ち先程の米粉のパン同様とても美味しい。

 

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半生の素麺をアルデンテに茹でたものにヤギのチーズのスープとフキのオイルを入れたもの。これすっごく美味い。アミューズ同様癖のあるヤギのチーズの香りが素晴らしく、素麺もそれ自身に弾力があり食べ応えもあります。

 

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何よりこちらに合わせたジローヌの貴腐ワインがベストマッチ。ハチミツとブルーチーズが合うのと一緒です。お互い単品だと強いのですが、良い意味でお互いの悪い所を消し合ってます。今宵のベストカップル賞です。

 

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店名を冠したスペシャリテであるレヴォ鳥。中には餅米が入ってます。見た目が正に鳥さんの手でありちょっとグロですが、鳥自体の味は濃厚。ポーションが小さいよおもっと食べたい。

 

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こちらにはカリピノです。カレラのもの。カリピノ大好きです。ピノなのにパワフルな感じが濃厚な鳥に合っています。さっきから変化球多いですが、マリアージュよく考えられてるなあ。

 

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メイン1品目。皮目を炙った甘鯛です。こちらには萬寿泉の酒粕を使ったソースがかけられています。
これはソースが抜群に美味しいですね。酒粕の甘さがどちらかというと淡白な甘鯛を上手く補完しています。

 

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こちらにはブルゴーニュシャルドネ。急にストレートかよ。樽感がもっとバリバリな方が好みですが普通に美味しい。

 

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バゲットです。炭で焼いてるのでしょうか、香りが抜群。さっきからパンがかなり美味しい。もっと食べたい。

 

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メイン2品目。猪のモモ肉に猪の出汁ソースをかけたもの。百合根のピューレの上にはクワイが。ほうれん草も添えられています。
このジビエも熊同様臭みが無く食べやすい。個人的にはもっと臭みがあっても良いのですがこれは好みでしょう。百合根のピューレがマッシュポテト的で美味しかった。

 

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こちらにはローヌのムールヴェードル。また変化球に戻りました。果実味豊かですが、正統的にもっと重いものでも良かったかと思います。

 

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デザートはモッツァレラチーズに苺のフライが載ったもの。チーズの下にはトマトのピューレと凍ったイチゴがあります。
字面だけ見ると美味しいのかと不安になりますが、食べてみると正に字面通りの味でこれが美味しい。何でしょう、チーズの濃厚さがトマトでいい感じに中和されていて、そこに苺が最後から乗ってくる感じ。不思議ですがきちんと美味しかった。

 

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デザートワインもしっかり出ます。南仏のミュスカ。折り目正しいデザートワインです。

 

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御茶菓子としてはチョコクッキーに杏子のペーストを挟んだもの。こちらとカプチーノでご馳走様でした。

 

 


難しいです。料理自体は正直それほど印象に残りませんでした。一つ一つの素材は良いのですがバラバラ感が拭い切れず気を衒った様にも感じてしまいます。
ペアリングのワインも変化球ばかり。ただ所々思う所はあるものの、逆に感心する場面も多く、そういう意味でこちらはとても印象的でした。

 

料理はもう少し多いと良かったかなと思います。普通の方はいっぱいになると思いますが、個人的にはちょっと足りなかった。足りなかったのでホテル内のバーで締めカレー食べてしまいました。ワインの量もペアリングとはいえ少な目であり、11000円という価格もコースの価格とアンバランスな印象でした。

 

サービスは流石ミシュラン星付きといった所でしょう。接客は全く問題無し、若干皿だしが遅いかなと思いますが許容範囲かと思います。ワインがもう少しあれば皿間の間延びしないのになあ。ペアリングで11000円って結構なお値段だと思うのでもう少し量が欲しかった。

 

大箱でありガヤガヤとしているのは仕方ないのかも知れません。浴衣で行けるのは良くもあり悪くもありですね。

 


ここ最近エクアトゥール、カセントなど純粋に料理が美味しいお店が続いており、それらと比較してしまうとどうしても厳しい評価になってしまいます。ただワインのペアリングについてはかなり印象的であり、また移転したら伺ってみたいと思います。その時はまた違う印象になる、そんな気がします。