サイゼリヤからロブションまで

サイゼリヤの様な格安店からロブションの様なミシュラン三つ星店まで。東京はもちろん地方の小都市のお店まで。日本国内はもちろん海外まで。幅広く伺ったお店を紹介しています。

御幸町 田がわ-京都市役所前

年末という事で京都で和食が食べたいと思い色々悩んだ結果こちらにお邪魔する事に。ミシュラン一つ星です。


カウンターがL字型に12席程でしょうか。整然とそして綺麗で静かな空間で、嗚呼、自分はこれから和食を食べるんだなと静かな期待感が訪れます。

 

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飲み物は中瓶から。

 

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最初は焼き胡麻豆腐に蕪蒸しを乗せてその上に岩のりを散らしたもの。
胡麻豆腐は胡麻の甘さより香ばしさが前面に出ていて好み。岩のりの香りが素晴らしく、良いアクセントになっています。

 

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続いては本皮剥の肝和えにあさつきとラディッシュを乗せたもの。
大好きな皮剥の肝和えの時点でテンション爆上げですが、口に入れるとその肝の上品な濃厚さに更にテンションが上がります。更に塩で水気を抜いたという皮剥の身もコリコリとした食感が最高。もう我慢出来ません。日本酒いっちゃいましょう。

 

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日本酒は癖の少ない辛口をお願いして乾坤一を。最初なのでこれぐらいさっぱりなものが良いですね。

 

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平らぎ貝。紫蘇をまぶし、黄ニラと山葵を添えて頂きます。平らぎ貝自体はあまり印象に残りませんでしたが脇役の黄ニラと山葵の香りが鮮やかで、良い意味で主役を喰う存在。

 

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静かな歓声が。炊込みご飯に香箱カニの身と内子、外子をあんかけにしてかけたもの。この時点で勝利確定。味の濃い蟹の身と内子外子も勿論ですが地味に炊込みご飯自体が負けずに美味しい。山盛りで下さい!と叫びたい。

 

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こちらには田中六五。こちらも癖のないもの。もう少し癖あっても良かったですが、これは頼んだ私の責任です。

 

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白子の焼き物。すだちをかけて頂きます。冬と言えば白子。白子と言えば日本酒。これだけ濃厚な白子だと燗酒でも良かったなあ。

 

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ここで八寸の登場です。手前はあこやがいの貝柱のかき揚げ、ほんもろこ、車海老。
そこから反時計回りに赤海鼠にゆずを散らしたもの、堀川ごぼう?の茶碗蒸し、えびの唐揚げに湯葉の餡をかけたもの、車海老の頭揚げとくわいの煎餅、です。
特に茶碗蒸しが香りが高く秀逸でした。赤海鼠は独特の臭みが良いのかも知れませんが個人的には少し臭い。

 

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こちらから半蔵の生原酒。残念ながらあまり印象がありませんでした。

 


お椀。

 

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とても美しいお碗で思わず写真に撮ってしまいました。綺麗な器に興味が出てきた今日この頃。

 

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かにの真状の中に蟹味噌、蟹の身にバチコが乗せてあります。
これも蟹の身の濃さがまず目を引きます。蟹味噌が椀に溶け出すと風味が変わるのも秀逸。バチコはそれ単品で何杯も日本酒が頂けそうです。

 

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主菜で鳥取の田村牛を丹念に焼いたものにおにおろしの入ったポン酢、下にはオレンジ白菜が敷いてあります。

これはもう言わずもがな、ですね。焼く前の肉の身を最初に見せて頂いたのですが、脂が薄くサシで入った芸術作品の様なお肉。それを時間をかけて丹念に炭火で焼いていました。脂っこさは微塵もなく、とにかく柔らかくいくらでも食べれそう。オレンジ白菜の鮮やかな風味も特徴的でした。

 

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癖の強い日本酒をお願いすると店主自ら持ってきてくれたのが 萬寿泉をモンラッシュのフレンチオーク樽で熟成させた大吟醸。これが正にワインと日本酒の中間といった味わいでユニーク。例えるなら米のワインといった所。そのまんまですが飲むとほんとそんな感じなんですよね。米の甘味と樽の熟成感がマッチしてこれはこれであり。

 

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ご飯物に行く前にそばにセリをいれからすみを載せた物。こちらは普通でしょうか。あくまで繋ぎという感じ。

 

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締めの前の炊き合わせ。福岡のクエ、大根、九条ネギと黒七味。先日のエクアトゥールもそうでしたがクエって美味しいですね。身もそうですが出汁が清廉かつ旨味が濃い。下品な例えですが私がアラブの石油王なら風呂場に貯めて浸かりたい。

 


締めはご飯物。白ご飯と麦ご飯を選び、更に付け合わせを自然薯かカツオの漬けから選べるので都合4種類から選ぶ形です。私は白ご飯に自然薯をチョイス。

 

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これは日本人なら誰でも好きでしょう。少し硬めに炊かれたご飯に強力な粘りの自然薯とうずらの生卵は想像通り美味しい。

 

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ちなみに漬物、牛肉のしぐれ煮、ちりめん山椒がご飯のお供で付いてきます。ご飯そのものだけでも充分美味しいのですが、特にしぐれ煮がとても美味しかった。これだけで日本酒ずっと飲めます。

 

 

食べ終わる頃には期待していた通り「おかわり如何ですか?」と聞いて頂きました。次は白ご飯にカツオの漬けです。

 

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このカツオは漬けに胡麻油を纏わせておりハワイのポケの様な感覚。胡麻油に負けないカツオの力強い酸味がたまりません。魚が美味しいなあ。


この後もおかわりの声がけを頂き、最終的に3回もおかわりしてしまいました。貧乏性の大食いですみません。でもそれぐらい美味しかったんです。

 

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最後にラフランスとキャラメルのアイスクリーム。こちらもちゃんと美味しい。ご馳走さまでした。

 

 


素晴らしいお店でした。開店してまだ2年ですが一つ星を取った理由が分かります。どの料理もきちんと美味しい。


和食は素材の良さを引き出す事が主眼に置かれますがそれ故に味がぼんやりしたり薄くて物足りない事も少なくありません。しかし、こちらのお店は何を食べているかはっきりと分かる料理でした。付け合わせや薬味にも抜かりなく凡そ欠点が見当たりません。


料理は税サ込で19000円弱、ビールは900円で日本酒は1番安い乾坤一で1合1100円、1番高い萬寿泉で1合2000円とと料理だけでなく飲み物も安目なのもグッド。


店主の田川さんはまだ30代かと思いますし、お弟子さんと思わしき男性はまだ20代前半に見受けられました。関西人のいい兄ちゃんといった感じの店主にもとても好感が持てます。「今日のお客さん、みんな食べるのめっちゃ早くてバタバタですわ」なんて軽口も叩きながらきっちり手を抜かずこの若さでこれだけの料理を出すのは尊敬に値します。

 


また京都に大好きな店が出来てしまいました。季節を変えてまたお邪魔したいと思います。

 

 

 

御幸町 田がわ
075-708-5936
京都府京都市中京区夷川通御幸町西入松本町575-1
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260202/26028604/