San TiagoのメインストリートであるLas Condes地区にあるアルゼンチン料理のお店です。アルゼンチン料理というかステーキ屋と考えて良いかと思います。
まずはビールで。Australというチリのビールです。一般的なラガービール。
アルゼンチンやチリに限らず南米ではパンが出てくることが多いですが、あまり美味しくない事が多い。こちらは良い意味で普通でした。付け合わせ?的な感じでトマトとハーブを混ぜたものが出てくるのがチリっぽい。
牛肉のタルタル。アルゼンチンは殆ど生ものは食べない一方でアンデス山脈を挟んだチリでは良く食べます。でも南米で生肉は初めて見ました。
これは心から美味しいですね。チリやペルーではセビーチェと呼ばれる生魚を玉ねぎやハーブと混ぜてレモン汁で和えたものが良くありますが、それの牛肉版と言ったところ。
こちらの肉は完全な生というよりは半生状態。そこに玉ねぎと青ネギ?とセロリを混ぜて白ワインビネガーと何か(醤油っぽい風味)を混ぜた酸味のあるソースで絡めています。酸味が効いていて食欲が増します。ポーションもたっぷり。
付け合わせのポテトチップスは油切りが悪い為、べと付いていたのがマイナス。ただ開店直後だった事もあるのかも知れませんが、油の嫌な臭いが無く、じゃがいもをスライスしてすぐ揚げているので美味しいのは美味しかったです。
メインのフィレ肉のステーキ。
付け合わせでポテトフライを頼んだらやっぱり別皿で来ました。
ナイフを入れると肉汁が溢れ出します。塩気は控え目、肉は噛み締めるたびに味が出てきてこれぞアルゼンチンビーフ。
もう何度も南米でステーキを頂いていますが、私は1番フィレが好きです。どこにでもあるサーロインやリブアイなどは筋がある事が多く、当たり外れが大きいのですが、フィレは筋が基本的に無く、赤身の美味しさをダイレクトに感じる事が出来ます。もちろんお値段も多少かかりますが、日本やアメリカで同等のステーキを食べるのと比べたら1/3-1/5ぐらい安いです。
そしてポテトフライがホームラン級に美味しい。チップス同様、店でじゃがいもを切ってすぐに揚げています。じゃがいもの甘みが強く、こちらは油切れも悪く無いのでつまむ手が止まらない。
個人的なイメージもあるかも知れませんが、じゃがいもはアンデス原産という事もあり、南米のじゃがいもはじゃがいもの味が濃いですね。ステーキと食べるのにライスではなくじゃがいもを食べるのがよく分かります。
こちらのお店の良い所はワインがグラスから置いてある所。チリで取れる品種は一通り白ワイン含めてありそうでした。私はタルタルにはシラー、ステーキにはカベルネソーヴィニヨンを頼んだのですが、シラーは果実味が強くシラーにしてはフレッシュな味わい、一方でカベルネはタンニンが濃厚でパワフルであり、どちらもとても良かったです。
お会計は43000ペソ(日本円で6000円)程度と、アルゼンチンよりは少し高めですが、牛肉のタルタルが食べれる事、ワインが珍しくグラスで頼めるので非常に使い勝手が良いと思います。
繰り返しになりますが、やはりこの価格レベルでこれだけのステーキを食べれるのは本当に南米ならでは。南米ではステーキ、ステーキの中でもフィレ、辞書に書いておきましょう。
Don Carlos San tiago